春の足音
最近の美作は暖かくなったり寒くなったり、まるで春と冬を行き来しているような気候ですが、生き物たちは確実に春の訪れを感じているようです。
美しい里山公園で一番高い山「塩野尾山(しょおのおさん)」の山頂付近には、「塩野尾宮」という小さなお宮があります。
このお宮の境内には、年中枯れることのない霊泉があるのですが、春になると毎年ある生き物がやってきます。
水の中に何かあるのが分かりますか?
透明なチューブのような物の中に、黒い粒がたくさん入っていますね。
実はこれ、カエルの卵なんです。
その親がこちら。
ニホンヒキガルという、ヒキガエルの一種です。
普段は水場から離れて森などに棲んでいるんですが、産卵の時期になると自分の生まれた水場に戻ってきて、そこで産卵するそうです。
広い山の中でこの小さな水場に迷わず戻ってこれるのは、なんと生まれた場所のにおいを記憶しているからなんだそうです。
無事に育ってまたこの場所に帰ってきてくれるといいですね。